Commentary

開かなかった扉、行き止まり、固まった季節。それでも全てを連れて進むしかない俺たち。

前作の4年後に発表された5thフルアルバム。それまでのシリアスな雰囲気は薄まり、「マカロンの歌」「やさしい気持ち」など、愛情に溢れたキュートな歌が多く収録されている。とはいえ、尖がった精神は相変わらず。これ以降のニーネは「友情」をテーマにした楽曲が増えていく。

ニーネ「小さめシャツの女の子 公園でIT革命」
発売日:2009年4月8日
レーベル:suburbia records(CD)/ Symphony Blue Label(配信)
規格番号:SYBL-0022(配信)

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Profile
1998年に大塚久生(vo/G)が中心となって結成されたバンド。2000年に発売されたファーストアルバム「8月のレシーバー」で注目を浴びる。激しく荒々しいバンドサウンドの反面、素朴であたたかい歌詞が多いことが特徴。力強い歌が多く感じるが、実際のところ、あまり自分に自信がない、そんな歌が多い。しかしだからこそ、いつだって優しくて情熱的で、人間を好きでいる、そこが大きな魅力のひとつ。大塚は自分のダークな側面を正直に歌う。そこに、閉じこもりがちな心を持つ人を救う力がある。生活を続けていれば、誰にでも起こりうる絶望や悲しみ。何度も揉まれて、挫けて、死にかけて、それでもまだ立っている。それがニーネであり、そんなリスナーと共に存在するのもニーネだ。2023年には結成25周年を迎えた。現在の正式メンバーは大塚とサダ(Dr)、サポートメンバー・ろっきー田中(Ba)。ライブハウスを中心に精力的に活動中。